主に建築現場で作業をする「サッシ屋」がどのような仕事をしているのか、実はあまり知られていません。ここでは、作業の流れを追いながら実際の仕事内容をご紹介します。
サッシの枠がメーカーから直接建築現場のビルなどにトラックで届きます。これを運び出すことが、サッシ屋の最初のお仕事です。
大きいので重そうに見えますが、アルミなどの軽い材料でできているものも多く、実は女性でも運べるくらい軽いのです。
トラックから運び出したサッシの枠を荷物運搬用のエレベーター(ロングスパンエレベーター)に乗せ、実際の作業場所まで運びます。
資材を運ぶためのものなので、人が乗る一般のエレベーターよりも広く、ゆっくり進みます。
サッシの枠を躯体(=建物本体)に取り付けます。
写真は、はめ込んだサッシがずれていないか計測をしているところです。ずれているとすきま風などのトラブルの原因になります。
取り付けには「くさび」と「当板(あていた)」を使います。
左の写真の一番左がくさび、右の3つが厚みのそれぞれ異なる当板です。くさびや当板を挟み込んでサッシを仮固定します。
サッシをはめ込んだあと、水平に取り付けられているかどうかを右の写真の「レーザーレベル」という機械でチェックします。レーザー光線を当てて水平度を見ることができます。ほんのわずかな傾きも不具合につながるので、慎重に作業します。
サッシの枠を建物にはめ込むことを「建て込み」といいます。
写真は建て込みが完了した状態です。
経験を積めば積むほど、ここまでの作業が短い時間でできるようになります。
建て込みが終わったら、サッシを溶接します。熱で金属を溶かすため光と熱が出るので、必ずゴーグルとマスクをして作業をします。
一見難しい作業に見えますが、実は建て込みよりも覚えることは少ないので、経験が浅くてもできる作業です。
溶接には「鉄筋」や「アングルピース」という材料を使います。どちらを使うかは現場の状況によって使い分けます。
この材料を写真右にある道具でつかみながら溶かし、サッシを接着して固定します。
溶接が終わったらサッシ屋の仕事はいったん一区切り。次は「ガラス屋さん」が枠にガラスをはめ込む作業をします。ビルの内装ができあがり、もうすぐビルができるというタイミングで、最終確認のために現場に戻ります。
お客様の使い勝手を考えながらサッシやカギがスムーズに動くように確認・調整をします。納得がいったらサッシ屋の一通りの作業は終了です。
当社でのさまざまな業務は、サッシの取付が基礎にあると考えています。
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ただの取付屋ではないすごい職人を目指しましょう!